AI時代の新しい働き方へ
野口悠紀雄
角川新書
目次 はじめに
第1章 独学の第一歩を踏み出そう
⒈ 「独学は難しい」という思い込みから脱却する
・独学の勧め
・「勉強するには学校に通う必要がある」という偏見
・独学に才能はいらない
⒉ なぜ独学の方が良いのか?
・独学は受け身でなく、プルする
・独学なら、必要なことを重点的に勉強できる
・独学は楽しい
・IT の発展で独学の優位性が増した
・独学には欠点もある
⒊ とにかく始めよう
・始めるための三つの提案
・提案⑴ 検索して調べる
・提案⑵ 新聞で、第3面までの見出しを毎日チェックする
・提案⑶ SNSで検索する
・大げさに考えず、とにかく第一歩を踏み出そう
・スタートしてから準備する
・敵・味方理論
第2章 独学者たちの物語
⒈ 外国語を独学でマスターした人達
・外国語を独学で習得したシュリーマン
・全文丸暗記法
・誰かに聞かせる
・フォン・ノイマンも丸暗記法
⒉ 良き時代のアメリカの独学者たち
・印刷物を読み漁るフランクリン
・独学人生のリンカーン
・鉄鋼王カーネギーの恩返し
⒊ 数学者や自然科学者にも独学者
・独学の数学者たち
・独学の自然科学者
・独学の発明家
⒋ 独学の芸術家
・ゲーテや鴎外も文学者としては独学
・ルソーとダーガー
⒌ 独学への先祖返りが起きる
・ノスタルジーではない
・独学の人は権威にめげなかった
・独学者だからこそ、自由な立場で新しい発想ができた
・新しい時代が始まっている
第3章 私も独学で勉強した
⒈ 私は学生時代から独学を続けてきた
・最初は顕微鏡と望遠鏡を作る
・公務員試験のために経済学を独習した
・逆向きの勉強法
⒉ 大学を出てからの独学
・プレゼンテーション用の英語を独学した
・教師と学生の差は縮まっている
・ファイナンス理論を独学で習得
・仮想通貨について勉強
・ Web サイト構築法も独学
・大学で勉強することの意味
第4章 独学は新しい働き方を可能にする
⒈ 学歴獲得から能力獲得へ
・これまでの日本の勉強は学歴獲得が目的だった
・「大学名」が重要なシグナルだった
・日本は実力獲得の勉強で負けた
⒉ 時代が急速に変わるので、不断の勉強が必要
・急速な技術進歩でディスラプターが登場する
・変化はチャンスを意味する
・組織人でなく、市場価値がある人間に
・経営者にとっても自己投資が重要
・人生100年時代は、いつまでも勉強を続ける時代
⒊ フリーランサーや兼業を目指せ
・フリーランサーの時代が来た
・10年後にはアメリカの労働者の半分以上がフリーランサーになる
・起業やフリーランスを容易にする条件の変化
・兼業や副業で準備し、定年後にフリーランサーに
・完全なフリーランスでなくとも、兼業・副業の可能性
・日本でも兼業を認める会社が増えている
・インターネットを通じてサービスを提供する
第5章 なぜ学校でなく独学の方が良いのか?
⒈ 社会人向け学校はビジネス
・ビジネスとしての教育
・なぜ教室に行くのか
・ 英会話教室に行くのは無意味
・パソコン教室は無意味
・学校教育と社会人教育の違い
⒉ ギルドの一部としての学校
・独学が容易な分野と困難な分野
・ギルドによる職業免許との戦い
・印刷術の進歩で徒弟制度は崩壊
・シグナルとしての資格は意味があるのか?
⒊ 学校でなければできないこと
・学校の方が効率的な場合
・大学の効用は人的交流
・新しい大学 MOOCs とは
第6章 独学を継続させるには
⒈ 継続のためのテクニックこそ重要
・継続は力なり
・継続のために必要な四つの事
⒉ 独学を続けるには具体的な目標が必要
・勉強する目的は何か?
・「できることと、できないこと」の見極め
・長期目標だけでなく、中期目標も決める
⒊ 強いインセンティブが独学を牽引する
・インセンティブの基本は向上心
・勉強で上昇できる社会は健全
・勉強を自分に強制するような環境を作る
⒋ 勉強は楽しい
・好奇心こそ勉強の推進力
・知識がないと興味がわかない
⒌ 教えることによって学ぶ
・知識を増やしたければ教えよ
・教師と学生の差は三日間
・ブログで発信してみる
⒍ どうやって勉強の時間を作るか
・忙しくても時間は必ず見出せる
・無駄なことを切り捨てる
・日常生活を見直してみよう
・通勤電車が独学に最適の環境
第7章 学ぶべきことをどのように探し出すか?
⒈ 独学では自分でカリキュラムを作る
・独学の最大の問題はカリキュラムの作成
・過去問や教科書でカリキュラムを作る
⒉ 問題は何か。重要なことは何か
・「問題を探すこと」の重要性
・重要なことは全体の2割
・「crucial(クルーシャル・重要)なこと」を教えてくれるのが良い教師
⒊ 重要である2割をどう探すか?
・基礎から一歩一歩でなく、とにかく高いところまで
・バイパスすることが正解である場合
⒋ 書籍から知識を得るテクニック
・読書の技法
・大学院生の時、図書館の本をどう読んだか?
・本に書き込みをしよう
第8章 英語は独学でしかマスターできない
⒈ 英語の必要性がますます高まる
・どんな仕事をするにも英語が必要
・内向きになった日本人
・子供は言葉を独学で習得している
⒉ 専門分野の英語が必要
・ビジネス英語で重要なのは専門用語
・英会話学校では専門用語を教えない
⒊ 文章を丸暗記する
・文章の丸暗記こそ最も簡単
・名文句を覚える
⒋ 聞く練習に集中
・なぜ聞くことが重要なのか
・聞ければ話せる
・正確な英語を書くのは難しい
⒌ 教材となる音源は Web にある
・かって、音源の入手は容易でなかった
・今では、インターネットに音源をいくらでも見出せる
・専門用語を勉強するには
・YouTube にある英語教材
・日本語に翻訳して理解しようとしてはいけない
⒍ 通勤電車の中で勉強
・通勤電車は勉強に最適の環境
・2年間勉強すればよい
・英語を「味方」にしよう
・ビジネスで使う英語は、独学でしか習得できない
第9章 検索は独学の重要な道具
⒈ 知識を「プルしよう」という態度が重要
・検索の前に、「何を知るべきか」をはっきりさせる
・検索は、まず「態度」の問題
・情報は自分で探し出す
・検索では、体系を知らずに知識を得られる
・逆向き勉強法が極めて効率的にできる
⒉ 検索のテクニック
・目的の対象に絞り込むにはどうするか?
・検索語が分からない時にどうするか
・八艘飛び検索法
・いくつかの注意事項
⒊ 検索の落とし穴
・落とし穴⑴ : 信頼性の欠如
・落とし穴⑵ : 体系性の欠如
・知識を体系的に学ぶには
・フィルターバブルとは
・最先端の分野は英語のサイトが多い
第10章 人工知能の時代に独学の必要性は高まる
⒈ AI が人間の知的な仕事を代替えする
・ディープラーニングで AI の能力が高まる
・ブロックチェーンは経営者の仕事を代替えする
⒉ AI時代には独学がやりやすくなる
・セマンティック検索で検索が容易になる
・パターン認識能力の向上で、検索できる対象が広がる
・ブロックチェーンに個人の学習履歴を記録する
⒊ AI 時代にこそ、学ぶことの価値は高まる
・何が人間の仕事か?人間は何をするか?
・AI時代には、問題意識の重要性はますます高まる
・AI時代にも外国語の勉強は必要
・アイデアを発想するためには知識が不可欠だ
・AI は疑問を抱くことができるか?
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