散歩道

■ 2023-05-02-(火)-03:00 『森鷗外、自分を探す』

『森鷗外、自分を探す』

出口 智之/著 — 岩波書店 —岩波ジュニア新書– 2022.12 — 910.268-9102-モ

文豪で偉い軍医だった。歴史上の天才。でも。若き森鴎外には、そんな自分の将来は分からなかったはず。幕末に生まれて。巻き込まれた明治の激動。舞姫の裏側にあった本当の恋愛。まだ近代文学の形が定まらない中で賭けた文筆の道。その時代の感覚に立って作品や資料を読み解けば?自分探しに悩む鴎外の姿が見えてくる。

はじめに。

第一章。鴎外少年の勉強。自分は何を?学びたいのだろう。

勉強しなさい。でも何を?鴎外、少年の書いた漢字。鴎外という名前。鴎外の手習い。江戸が終わった。森家の状況。勉強が役に立たない。 11歳で東大医学部合格。医学生鴎外。漢詩文への思い。陸軍入り。

第二章。鴎外の恋と。舞姫の事情。自分の思いは貫けるか?

高校現代文の四天王。舞姫なんて最悪だ。鴎外の恋人。エリスの実像。結婚をめぐって。エリーゼとの別離。登志子との離婚?現実の体験から舞姫へ。自己を見つめる。豊太郎。家族に読み聞かせられた舞姫。エリーゼの思い。コラム①。自分を書く小説。文づかいから舞姫を考える。

第三章。古文と現代文のあいだ。自分の言葉で書くのは難しい。

と現代文の接続点。言葉は変化する。江戸後期の文体のいろいろ。明治の言語改革。文語なんて必要か?分後。言文一致で、小説は書けるか?書き言葉と描写の問題。話し言葉を話すのは誰?言文一致、小説の難しさ。舞姫の文体。再び。新しい文体を探して。一人称、小説という新しさ。一人称は書きやすい。舞姫の奥行き。コラム②。一人称、小説の難しさ。夏目漱石。吾輩は猫である。鴎外の雁

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