本多静六博士のお話。齋藤孝さんの60歳ミッションから。〈参照〉
日課をミッション化する。本多静六という人をご存知だろうか?明治から昭和にかけて、林学博士として東京大学で教鞭を執る傍ら、造園家して活躍。東京の日比谷公園や明治神宮、大阪の住吉公園、北海道の大沼公園など、多くの公園を設計した、公園の父とも呼ばれている。一方で、彼は投資によって莫大な資産を形成。東大を定年退官した後、全て寄付したことでも知られる。今のお金に換算すると40代にして100億円余りの資産を築いたという。それはさておき。私が本多静六で注目しているのは、370冊を超える著作を遺していることだ。なぜこんなにたくさんの原稿が書けたのか?それは25歳の時にこんな決め事を自分に課し、実践したからだ。毎日原稿用紙一枚(14行32字詰め)以上の文章、しかも印刷価値のある文章を一枚ずつ、 50歳まで必ず書く。本多博士はこれを書く行と呼んでいたらしいが、文章道と言ってもいいだろう。当初はなかなか書けなくて、しんどいこともあったとか。でも続けるうちに面白くなってきて、道楽のようになったとも言っている。道を楽しんだということだ。私は、この話を本多静六自伝体験85年という本で読み、まさに継続は力なりだなーと感心した。私たちも何か道を極めると決めたら本多静六博士に倣って、とにかく毎日少しずつでも続けて面白いと思える境地を目指すのが良い。もう少し簡単なところから始めるのもいいだろう。例えば、長年続けている日課と道を結び付けてみてはいかがだろう。私は20歳の頃から毎晩10時頃、サウナに入って水風呂を浴びることを日課にしている。ミッションというほどのものでは無いが、心と体を鍛えることができる意味ではサウナ道と称してもいいと思っている。皆さんもぜひ日課を道という観点から見直してみてほしい。朝の散歩でも、新聞を隅から隅まで読むことでもゴルフの素振りをすることでも、何かしら道に繋げてミッション化できることがあるにちがいない。
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